元氣社長の声 第4回 SECOM 山口様

①会社概要をお聞かせください。(会社名・設立時期・事業内容 等)

 

会社名は、上海西科姆保安服务有限公司、

設立は1995年、サービスを開始したのは1996年からです。

事業内容は日本と同様に安全・安心のご提供、特にオンライン・セキュリティシステムのご提供であり、何かあれば緊急対応要員が現場に駆けつけるというシステムです。

その他、安全商品の販売(監視ビデオカメラ、電気錠、大規模統合安全管理システム)安全に関わるコンサルティング等、ほぼ日本と同様の事業を行っています。

ただし日本は「安全を核とした社会システム産業」の確立を目指しており、上記の他に防災、メディカル、保険、情報セキュリティ、地理情報サービス等多岐にわたったサービスをご提供しております。

上海では老人介護施設をセコムの子会社で運営する予定があります。

 


②中国でビジネスを行うようになったいきさつをお聞かせください。

 

マーケットとして考えた場合、巨大な人口を抱える中国に可能性を見いだすことは当然と思います。

鄧小平の南巡講話が行われた1992年の翌年1993年に北京に事業持株会社(傘型企業)を設立しました。

改革開放政策では様々な企業や工場、生活関連施設、スーパーや銀行、商店などが中国で相当増えてくるだろうということから、同時に安全に対する需要・認識が高まってくるのではと考えての事です。

ただ、それ以前から様々に中国にアプローチしていたこともあり、結果として改革開放路線にうまくマッチすることができたのではと考えております。

 

【Q:その当時、北京で設立されたような持ち株会社(傘型企業)はあまり創られていなかったのでは?】

 

 その当時、独資で事業持株会社を作ったのは私どもが初めて(?)ではないかと考えています。

(一説には伊藤忠さんでは・・・という御意見もありますが事業の設立認可か?業務のスタートか?のどちらかが早いということで、明確には定かではありません)

中国各地に事業を広げていくためには事業持株会社という形態がスムースにいくのではないかとの考えからこのような会社を作ったものと考えられます。

③中国でビジネスをして、良かったなと感じることは何でしょうか。

 

(日本的なものの考え方や価値観など)日本にいれば井の中の蛙でしかなく、例えばグローバルスタンダードという言葉が巷では先行してはいますが、本当に体感している人は少ないのでは・・と感じています。

こちら中国においても物事の考え方や価値観の多様性を身を持って感じ、異国で改めて日本を俯瞰したときに、自らの発想や思考の幅が非常に狭かったと感じるわけです。

これらの気づきや学習効果が、現在の物事の判断に有効に働いているのではと感じています。

中国は一党体制なので一見すると(色で例えると)赤だけのように見えますが、青もあれば緑もあって本当にわからない、いろんなものの考え方をする人が沢山いますし、大方の日本人が中国に対して思うような、「非常に偏った一面性しか持たない国」ではないなと感じます。

具体的には法律などの制定にあたり、アメリカが州ごとに法律が異なるように国から地方に発布する際、中国でも各地方の事情に合わせて法解釈、施行方法に変更余地を与えたりしているわけですから、とても柔軟性があり、それも多様性を持っている一面ではないかと感じます。


中国の人がよく、「国情の違い」という言い方をされるのですが、まことに曖昧な言葉で、政治、文化、歴史、人々の生活のことなどのいろいろな側面や事情を考慮して「国情」という表現になるのでしょうが、一言では言い表すことができなくて、例えばこの13億人の人口でこの国でどうやって食べていくのか、これまで歴史的な問題の影響はどうなのか、政府は諸問題をどのように舵取りしていくのか、いろいろな要素が複雑に混ざり合って「国情」といい、これらのすべての要因がわからなければ、中国という国を語ることはできないわけです。

(私は通算9年間、中国におりますが)今ようやくこの「国情」というものが何となくわかってきているのかなと感じておりますが、なかなか表現するには難しいですけどね。ことほど左様に一律には語れない国ということになります。


④中国に来て改めて気づかれた、日本の文化・人間性との違いなどございますか?


 中国では人々が自ら「生存していくこと」に対しての意識が強いと感じます。13億人の人口圧力は人々の死生観や処世感にも影響を与えているようにも感じます。

例えば、中国の人はなかなか非を認めず言い訳をするとよく言われます。それは非を認めれば処罰が重くなるという時代が歴史的に長く続いたからと聞いております。

「詫びる」文化(侘び寂びの文化ではなく)を持つ日本はたとえ悪くなくともまず詫びる。そうすれば早々に水に流すということがありますが、これは日本独特です。

こちらでは罪状が重くなるので言い訳や抗弁をするのは当然です。中国の人とともに仕事をするに当たり、こういう事情を知っておくことも役に立ちます。仕事面においてもなぜ言い訳や抗弁をするのかというのがわかるわけですから、根本的に見方、接し方を変えていかなければなりません。

 

⑤このサイトをご覧になられるのは大半進出を検討なされていますが、会社設立時のエピソードなどや進出する方へのアドバイスはありますか。

 

具体的に進出・運営に関して申し上げると、独資として進出するにしても、合弁するにしても、アドバイザー、協力してくれるパートナーが必要と思いますが、この人たちをしっかりと「見極める」ことが大切ではないかと思います。

単純に力がありそうだとかコネクションがありそうだといった側面だけで判断をしないほうがよいと思います。

時間をかけて良いパートナーを見つけ、じっくりと判断すれば、失敗することは少ないと思います。

またそういう良い人のつながり「人間関係」がこの国で生きていくためには特に必要であると感じます。

 

例えば、病院に入院する必要がある場合、ベッドが満床で順番を待つわけですが、ただでさえ人口が多いこの国で、いろいろな紹介などを受けた人が優先的に割り込みますから、なかなか入院加療を受けられずに死んでしまうなんてことがある。

ずっと待ち続けるという姿勢も大切でしょうが、生きていくためにはこのように人を介して物事を推し進めることができるかどうかが重要になるわけです。

かつて「人間関係がないと中国では生きていけない」と聞いていましたが、その時は何のことやらピンときませんでした。この入院の例を聞いたときになるほど!そういうことか!!とわかりました。良きにつけ悪しきにつけこのようなことも中国の「国情」の一つだと思います。

中国の情勢では、いままでの政策として中国で製造業を立ち上げ雇用を創出し、製品を輸出したうえで、外貨を獲得してくれる会社の進出を歓迎してきましたが、近頃は国内企業保護政策に幾分傾斜しつつあるとともに、内需拡大政策に大きく舵を切っております。

したがいまして、日系企業も許認可のハードルが上がり、選別が強化されてきております。これからは内需、とりわけ国内消費の向上に寄与するような企業、あるいはBtoBでも国内納品・国内決済する企業がチャンスを掴んでいくのではないでしょうか?

こういう政府の方向性など様子をみながら、中国にマッチして行くように進出計画を立案する必要があるのでは。


一方で、心構えというと大げさですが、「魚心あれば水心」という言葉がピッタリ当てはまるのもここ中国です。辞書を引いてみれば歴然とします。

「魚に水と親しむ心があれば、水もそれに応じる心がある」とあります。中国については けだし名言となります。 相互互恵の関係性を築くことが大事と考えます。

一方的な利益追求のみを狙って進出すれば逆にはじき飛ばされることもあるでしょう。そのためにも「中国を好きになる」ということが出発点にないと上手くいかないと思います。

「中国と日本の違いをあげつらう」のではなく、逆に「中国と日本の同じところを探してください」と私はよく講演などで話をしているのですが、例えばお箸を使うこと、漢字文化であること、同じものを感じることで「広域アジア圏としての中国」を観たときに前向きに中国を受け入れ、とけ込むことができると思います。

何度も申し上げますが、多面性と多様性を認識すること、ある一面だけを見て判断しないこと。中国は意外と懐が深くて、寛容性がある国と私は感じております。

一度ダメと言われたことがあっても、努力してみれば突破口を開くことができる場合があります。中国にはそのような寛容さがあります。杓子定規で物事が進んでいる国ではないと感じます。


⑥将来の夢(事業・人生)をお聞かせください。


 私共の安全を核とした事業、私共のスタンダードであるワンストップ方式(全ての工程で我々が責任を持つ)が浸透しつつありますから、これを中国全土に広げていければと考えています。もちろん日本の方式を押し付けるというわけではなく、中国の事情も考慮したスタイルで。

中国が今以上に安全で生活しやすい国となり、中国国内にある内資企業、外資企業を問わず、安全に事業活動を行い、犯罪や事故等のリスクが少なくなる中で、事業展開がよりしやすくなり、中国の人々がより安全・安心な暮らしができる国となるように努めていきたいと考えております。それが「魚心と水心」だと思うのです。

個人としては今後も中国で(骨をうずめる気持ちで)なにがしかの仕事を継続していければと思います。

 

 

⑦最後に、ご覧になられている方に一言。

敢えて、えらそうなことを言わせていただくならば、今の日本は「過剰コンプライアンス」と「過剰ホスピタリティ」で自らを萎縮・矮小化しているようにも見えます。是非中身で堂々と勝負できる事業コンテンツを育て世界で羽ばたいていただきたい。

極論を言えばそれ以外にこれからの日本が生きる道はあるのでしょうか?

また中国では、まず中国に来られて中国を肌で感じる、いろいろな人の話を聞く、特にできるだけ長く中国に滞在して、駐在期間の長い人の意見を聞く、中国人の話をたくさん聞くということをなされる方がよいかと思います。


 

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